お見舞い (8月某日 術後約3ヶ月)

 

レディの手術後、たくさんの方々がお見舞いに来てくれました。

みんなレディと遊んでくれた人ばかり。こう言っては失礼かもしれないけど、犬のために

あるいは猫、その他人間以外の動物のためにお見舞いに来てくれる人って

そうそういないんじゃないか?と思いました。

それだけレディは愛されていたんだとあらためて実感・・・

その中のある一家が我が家の近くにある実家へお盆帰省に来るというので

レディを連れて遊びに行きました。

私達夫婦を実の娘・息子のようにかわいがってくれる「父ちゃん・母ちゃん」ご夫婦。

この方達は大体年2回こうやって帰省しては私達をお宅へ招いてゴチソウしてくれます。

キャバリアと猫ちゃんを飼っていらっしゃるのですが、帰省の際はキャバリアのしゃ〜り〜が

一緒にやってきます。

実は父ちゃんは癌患者でして、喉頭を摘出されているため声帯を失っています。

ところが父ちゃんは会話ができます。食道から声を出して会話するのです。

きっと想像以上の努力をされてきたことと思われます。

そんな父ちゃんが大好きなビールを飲みながらレディを撫でてこう言いました。

「(父ちゃんの)娘が年末出産予定だから年末にここへは来れない。

 だから、レディに会えるのはこれが最後だと思う」

他人が聞いたらなんて冷たい言葉!?って思うかもしれません。まるでレディがもうそんなに

長く生きられないと断言しているかのような・・全てを否定してるかのような・・

けど、そう言った父ちゃんの目には涙が浮かんでいました。

父ちゃんはレディと同じ癌患者であり、またそういった人たちをたくさん見てきてるので

分かるんだと思うのです。

父ちゃんにはレディの気持ちが一番よく分かっていたのかもしれません。

けど・・できればこれで最後にしたくない。

また会えるといいなあ。ね、レディ?

 

 

         

 

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