残された時間 (12月某日 術後約6ヶ月)
抗癌剤の注文はダンナがしていました。
ひとつ注文すると、レディの体重で考えると大体3回分くらい。
「もう足りないから注文するか」とダンナ。「そうだね」と私。
病院で撮ったレディの胸部レントゲン。肺の腫瘍は3×5〜6cmくらいまで大きくなっていた。
家に戻ってから悩みました・・・
3回分ということは、2ヵ月半くらいの期間分となります。
レディはそこまで生きていられるのだろうか。このような状態で抗癌剤治療が意味あるのだろうか。
悔しい・・
しかし、結局抗癌剤投与の中止はしませんでした。
12月21日。
大学年内最後の診察日。
レディは膿性の目やにと涙でひどい状態になっていました。一通り診察を終えた後、K先生は
私達に研究段階の薬を渡してくれました。いわゆる『治験薬』というものです。
これまでにも色んな研究段階の薬を試しました。だからここまでもったのか、それとも
もともとの癌の成長が遅いのか・・それはレディやその他の子のデータを先生に渡して
研究を進めていかなければ分からないことですが。
そして最後にK先生はかがんでレディの頭をなでながらこうおっしゃいました。
「がんばれよ」
あとどれだけ生きられるか、もうレディには残された時間がわずかであることを分かって
いらっしゃったのだと思います。
K先生は私達に惜しみなく情報や研究段階の薬を提供してくださいました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
レディももう十分がんばりました。けど・・もっともっと期待してしまう。
翌日には7回目になる抗癌剤投与を行いました。
クリスマスも一緒に過ごすことができました。
そして大晦日・・・なんとか一緒に年を越すことができそうだ!よかった・・・